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2014年3月29日 (土)

第11回 元巨人・駒田徳広さん

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桜井商(奈良) → 巨人 → 横浜 → 東北楽天コーチ → 横浜コーチ

高校時代はエースで4番として活躍し、高校通算43本塁打、打率.490を記録。イニングの先頭バッターで敬遠されたり、高校3年時の奈良県大会決勝戦で、強豪天理高校戦において無死満塁で敬遠されたエピソードを持つ。80年、ドラフト2位で投手として巨人に入団。1年目の春季キャンプから内野手に転向。プロ3年目の83年に一塁手で先発出場し、満塁の場面から初打席初本塁打を記録。90年、7番打者ながら22本塁打83打点と、チーム最多の本塁打と打点を記録。チームのセ・リーグ二連覇に貢献し、オールスターゲームにも初出場。95年、横浜に移籍。98年、キャプテンに就任し、マシンガン打線の5番打者としてチームの日本一に貢献。00年に2000本安打を達成し、同年引退。

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奈良・桜井商業からドラフト2位で読売ジャイアンツに入団。プロ初打席で満塁ホームランを放つなど、もっぱらチャンスに強く、特に満塁で発揮される底力で数々のホームランを生み出し「満塁男」の異名で活躍しました。横浜ベイスターズに移籍後の2000年には2000本安打を達成し、球界に名を残す選手の一人なった駒田選手。今回は、プロ野球選手になるためにするべきこと、チャンスに強くなる秘訣など、貴重なお話をお聞きしました。

水泳で作られたバランスのよい体

Img_komada02 幼稚園の頃にキャッチボールを始めたのが、野球人生のスタートです。進んだ地元の小学校は、水泳が盛んで、奈良県では屈指の強豪校でした。野球よりも水泳をする環境が整っている状況。私も毎日、水泳の練習を行い、野球は草野球で楽しむ程度でしたが、いつも心の中では「中学校に行ったら、絶対、野球部に入るぞ」と考えていました。ただ、小学生の頃に水泳をしたことは、後々、野球をするのにも大いに役に立ちました。それは、水泳をすることによって、小さいうちからバランスのよい体が作られるからです。私の同級生や後輩もプロ野球選手になっていますが、皆、小学生の時に水泳をやっていた仲間でした。ですから、子どもの頃から筋力トレーニングをするよりも、水泳で体づくりをすることをおすすめしたいですね。

野球に打ち込み始めた中学時代

中学校はそのまま地元の学校に進んだのですが、今度は、野球部が県大会の上位に行くような強いチームでした。いよいよ、やりたかった野球に打ち込める環境が整いました。この頃には身長もずいぶん高くなっていました。体を大きくするために特別な食事をしたという記憶はないのですが、お肉が大好きで、あとはほうれん草と卵をよく食べていました。今の子どもたちには伝わらないかもしれませんが、これでポパイのように力が湧いてきたのではないかと思っています(笑)。

近くにある大きな目標に向かって

Img_komada03 高校は、甲子園を目指せる学校というのが大前提だったので、まずは一般入試で、甲子園に一番近いと思われる天理高校を受験しました。結果は、残念ながら不合格。公立高校にシフトチェンジし、桜井商業へ進学を決めました。当時、校長先生が奈良県高野連の会長を務めていたため、野球部を強化しているところだったのです。高校3年間は、とにかく、天理高校に勝つことを念頭において野球をやっていました。そして、その先にあるのは甲子園出場。それらが野球をする何よりもの原動力になっていたのです。また、天理高校用の戦略を考えて、例えばピッチングにしても、それまでオーバースローで投げていたのを、サイドスローに変えてみるなど、様々な工夫をしました。残念ながら甲子園には行けませんでしたが、天理高校に勝つという身近な目標に向かっていたことが、野球選手として成長させてくれ、気づけばプロ野球選手になっていました。

己に負けないことがプロ野球選手への道を開く

高校時代に、プロ野球選手を目標にしたことは一度もありませんでした。「天理高校に勝って甲子園に行くんだ」という一心で、野球をやっていましたから。私は、プロ野球選手になるためには、「負けず嫌い」であるべきだと思っています。何も、周りの選手や学校を敵対視しろと言っているのではありません。負けず嫌いというのは、自分に負けないこと、あるいは自分が負けてしまったことを克服することです。誰でも常に自分に打ち勝つことは、難しいでしょう。ですから、うまくできなかったことをそのままにせず、別の方法でもよいので、納得できるまでやってみることが大切です。相手を負かすのではなく、自分がその悔しかった出来事を忘れられるほど頑張れるのかどうか、ということだと思います。

チャンスに強くなる3か条

「チャンスに強くなるためには、どうすればよいですか?」という質問をよく受けます。1つ目は、観察力をつけること。自分の打席以外でも、ピッチャーの配球をよく見てほしいと思います。私の経験からすると、打てないバッターは、自分の打席しか見ておらず他の状況が頭に入っていないのです。2つ目は、気合いを入れるためだけに、むやみに声を出さないこと。気合いは入っているのが大前提。声に出すのは、相手ピッチャーやバッターを見て読み取ったことを伝えるためです。それは自分のためにもなるし、皆ができているのなら、チャンスに強いチームになれます。

そして3つ目は、開き直って打席に入るということ。つまり、最悪の状態を頭に置いておくということです。人は勝てると思うと、戦略を練らなくなります。バッターの勝率は、基本的に3割程度。7割は負けるとすれば、戦略を練るしかない。また、負ける=打てなかったとき、はどのような状況になるのか、と考えておけば、自ずと思いっきりプレイをするしかないという思いにたどりつけるはずです。プラスのイメージを描いてその通りになるのは、天才だけ。打てなかったときのことを考え整理した上で、打てたら楽しいだろうなという気持ちで臨んでみてください。

【取材・文】金木有香
【運営】ベースボールコミュニケーション(BBC)

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